オープンシステム相互接続 (Open Systems Interconnection、OSI) モデル (OSI 参照モデル) では、ネットワーク通信は7つの論理レイヤにグループ化され、各レイヤで OSI 標準化プロトコルを使用して通信します(下図参照)。負荷分散はいくつかのレイヤで実行できます。
レイヤ4 負荷分散は、レイヤ7 負荷分散と比較しながら考察する必要があります。トランスポート層と呼ばれるレイヤ4でエンドツーエンドの接続とデータ転送保証を行うレイヤ4 負荷分散は、複雑なレイヤ7 負荷分散より比較的単純であり、通常無料で利用できます。最もよく知られているレイヤ4 負荷分散の1つは、Microsoft Network Load Balancer (NLB) です。これは、Microsoft Exchange や Microsoft OCS ユニファイドコミュニケーションプラットフォームなどのミッションクリティカルな Microsoft アプリケーションのユーザーが利用できるコアネットワークロードバランサーソフトウェアです。他のレイヤ4 負荷分散ソリューションと同様かなり単純であり、NLB は、多くの場合より複雑なロードバランサーに置き換えられます。
レイヤ4 では、アプリケーションポートやプロトコル (TCP/UDP) などのネットワーク情報を可視化します。ロードバランサーは、この限られたネットワーク情報をラウンドロビンなどの負荷分散アルゴリズムと組み合わせ、最小の接続数またはサーバーの応答時間に基づいて最適な宛先サーバーを計算し、トラフィックを配信します。
図: OSI 参照モデル
ほとんどのレイヤ4 負荷分散は次の機能を実行します。最も単純なレベルで負荷分散し、サーバーの応答時間に基づいてトラフィックを転送します。
レイヤ7 負荷分散はより複雑であり、はるかに効率的です。
Kemp では、レイヤ4 負荷分散のシンプルさと、レイヤ7 負荷分散が提供する、コンテンツたに応じたより複雑で高機能なオプションを組み合わせています。